風呂リフォーム事例②

水回り工事で考えられる事例

水回り、特にタイルの床・壁でできた浴室やトイレでまず確認するのは
窓の高さまでの通常『腰壁』と言われる高さまでの壁下地が何でできているか?
を確かめるようにします。

確認方法は単純です。
手をグーにしてドンドン ドンドン と叩いていくと分かります。

下地がブロックであれば安心ですが、そうでなければすごく警戒します。
下地が木材だったり、鉄骨のC型チャネルだったりすると、漏った水の被害はそこだけで済まない可能性もあるからです。

どこまで腐っているか?という予測がつかなくなります。
予測がつかないと金額の問題だけではなく、工程計画に関わります。

お風呂の工事は、ユニットバスを○○日に組み立てるなど、メーカー営業と打ち合わせて工事を進めていくので、確実にユニットバスの施工日前日には準備を終わらせていたいのです。

1週間も2週間も余裕をもって計画出来ればよいのですが
通常、あまりお風呂が使えない期間を長くしたくないので、そんなに余裕を持った工程は作りません。なのに、解体始めたら追加工事がドンドン出てきたとなると、至急日程を動かしてもらったりであちこちに迷惑をかけてしまいます。

ですから綿密なプランをたてるためにも、現場の下見とお客様の感じている持っている情報はとても重要なのです。

右壁の下、床と取合の部分が黒くなっている。
お風呂は異常があるように見えませんでした。綺麗です
洗面脱衣場は床がフワフワでした

お客様の情報はメチャ重要です

3つの画像はお風呂を中心に両側にトイレと洗面脱衣室がある間取りです。
「お風呂場の洗い場と壁の立上りの境から洗い場の湯が漏っているようなので見に来てくれ」ということでした。

現場を見に行くと、反対側のトイレの床と壁の境もおかしい。
お風呂とつながる脱衣場の壁や床もおかしい。

現場のいろんな状態を見て『シロアリ』の可能性が十分あると判断しました。

トイレと風呂の間仕切り壁(トイレ側から見てます)
トイレと風呂の間仕切り壁
(風呂側から見てます)

解体してみると画像の通り浴室の壁は土台に至るまで全部木材で下地がしてありました。

見えない所でどこまで復元し、対策ができるか?

腐った土台と筋交い間柱は全て取り除き、新しく入替え防蟻剤を塗布し、ユニットバスが完成しました。(この工事のあとシロアリ業者を入れて全面駆除をしました。やはりシロアリ駆除は床下全部を駆除して十分な効果があります。)

お風呂が使えるようになったのでお家の方にはいつでも使えるようにして、次にトイレ・脱衣場・廊下を仕上げていきました。

ヒバ枠と壁補修
脱衣場のクロス貼
トイレ
右壁を全面防汚パネルで仕上げる

いろんなことを想定してプランをたてます

まずは現場の見立て、プラン図、必要な材料、各業者さん、施工日数。

こういったことを大体一通り想定しておかないと、見積りひとつできません。
ノープランで行きあたりばったりだと、仕事も進みません。


朝現場に行って資材が無いなんてことは、基本あってはならない事だと思っています。
思っていますという言い回しはいけないですが、本当にどうにもならない時はあります。
近頃コロナ感染症とか天災が多いし、物流も混乱気味なので、スムーズにいかない時だってあります。という意味の「思います」です。

朝、材料が無いと職人さんは一日棒にふります。一日空くなら他のことができたかもしれません。お客さんも工期が一日なり伸びてしまうわけですから、それはそれは申し訳のないことになります。

そういった責任を感じながらやっております。
どうぞよろしくお願いいたします。