後回しになりがちな玄関、ローカの床貼り。

玄関廊下の床工事がなかなかできない理由

 玄関はお客さんから一番見える所なので一番直したい場所ありながら、家族が頻繁に通ることから工事を後回しにしがちな場所でもあります。

 また、玄関からつながるメイン廊下も、トイレ・洗面所・各部屋・階段に出入りするための主要通路なのでなかなか工事に踏み切れない。

 でもやる時は腹をくくって多少不便でも職人さんと息を合わせてやってしまいましょう。「こんなに安心して歩けるなら、なんでもっと早く決断しなかったんやろ?」って、工事が済んでからそう感じる方多いですよ。

工事前;玄関床
工事後;後付け玄関框

新しい床板を古い床板の上から重ねて貼る

 古い板に重ねて貼ることで床が丈夫になりますし、古い床を剥がさないので産廃も少なくて済むというメリットがあります。

 また、床を捲って貼りかえようとすると床板が無くなるので、ここのようにご家族が頻繁に行き来するような場所の工事だととても危険なのです。
 大工さんがいる間は気を張っていても大工さんが帰った後に床が無くなっていることをうっかり忘れていたり、外に出ているご家族に知らせていなかったりして危険なことがあります。
 (床に仮に合板を敷いたとしても多少隙間ができます)

 なので重ねて床を貼ることができるのであれば、床板貼りが途中になっていても古い床がそのまま残っているので、落ちることはないので安心ですね。

 ただしデメリットとしては、床のレベルや不陸や凹凸を直したり、断熱材を敷き込んだり、床下の構造から直したい場合(床の全体的な浮わつき等)は古い床板を捲る方が仕事が早くなるので、どうせ捲るなら貼り換えた方が良いでしょうね。

 という考え方もできます。

工事前;玄関廊下
工事後;玄関廊下

 床板の貼り方向も大事です。 
 長い廊下に対して直角方向に溝があると、ちょっと違和感(奥行が狭く感じる)が出るかもしれません。

 最近はノンワックス仕様のフロアー材があります。
 ノンワックス仕様のフロアー材に合わないワックスを使うと艶が斑になったりしますので、基本ワックスをかけずモップで乾拭きでいいと思いますし、それで取れなければ硬く絞った雑巾で水拭きする程度にしたほうがいいでしょう。

外壁浮いてませんか?

メンテナンスの良い外壁材なんだけど・・・

建物の外壁材にはいろんな物がありますが
その中でも角波鋼板(角波トタン)は昔から住宅や社屋・店舗・倉庫と多くの建物に利用されいます。

 この角波トタンは釘を正面の溝(凹んだ筋)の所に打つので、よく見ると釘の頭は見えています。(釘が見えないように留める工法もあります)
 なので貼りやすく、後から部分的に張り替えたりする、メンテナンスのし易い外壁材として重宝しているんです。

部分貼替えの一例ですが上の写真の通り色が変わっているのは張り替えた部分になります。

角波トタンは鉄板ですので当然、凹んだり傷ついたりします。その時に一枚だけ替えられるのは便利ですよ。
 写真のように古いものと新しい物では同じ色番でも変わってしまいますが、このように傷ついたり凹んだりして痛んだ部分を1枚だけ張り替えることができる外壁材です。

角波トタンの釘が浮いてくる

 ところがこの角波トタン。
 釘がポコポコと浮いているのを見たことはありませんか?
 その程度に差はありますが、釘が浮いていることは頻繁に起こること。と認識しておいた方が良いと思います。
 職人さんの腕の良し悪しではないですからご安心くださいね。

 なぜ釘だけ浮いてくるのか?の理由もいろいろあると思いますが

その① 下地の木材(木桟)が乾燥し、釘穴が広がって抜けやすくなる。
その② 鉄板に響く微妙な振動が釘抜き作用を引き起こす。
その③ 日当たりの加減で角波トタン自体が伸縮し、釘を上下左右にこじる。

 これらが作用して時間をかけて浮いてくるのだと思います。

 ただ、これらの作用が起こるまでに鉄板釘が錆びて下地と一体化してたり、たまたま硬い木の部分に刺さっていたりすると頑強に止まっていることも考えられます。

釘の浮いた外壁に外力が加わると剥がれる可能性も

 こうやって釘が浮いてしまったところへ、強い風や地震の揺れ等が起こると、次は外壁自体が浮いてくる場合があります。

 画像を見ていただくと窓開口の左側に2本の黒い縦筋がありますが、これが角波トタンが剥がれて浮いている状態。

 これはまだ剥がれているだけで、捲れているわけではないので無傷の状態です。
 捲れてしまうとこの角波トタンはたちまち風に煽られ折れてしまうか、完全に剥がれて落ちるか倒れるか飛んでしまうか?でそのまま復元は難しくなり、被害はおおきくなってしまうことでしょう。

最悪の事態を懸念した依頼者様から
「2階の壁ではしごもかからんけど、何とかならんかの?」と相談をいただきました。

足場をするかしないか?しないでできるのか?

結論を言ってしまうと、この時は

>> 足場を組まず、スカイマスターで高い所まで上げてもらって壁全体を増し止めしました。増し止めはトタン釘に加えてステンレスのネジを使用しました。<<

このスカイマスターを使うには、建物の際まで重機が寄せれるか?や、金額・工事期間などの条件をしっかり検討して判断する必要があります。「施工面積や付随する工事のこと考えると、やっぱ足場組んだ方が良かったわ~」とならないように気を付けたいですね。

外壁その他をチェックしてみては?

 今回のご依頼いただいたケースは、外から見ても明らかに壁が浮いて隙間が見えていたのでタイミングよくたいおうできましたが、ほとんど多くは釘が浮いているだけで、一目見ただけでは分かりづらいでしょうね。
 壁材を押してみたら実は釘の頭が数ミリ浮いているという分かりづらい状態がほとんどだと思いますので、注意してチェックしてみてください。

 また、壁だけではなく。
 お父さんが日曜大工で一生懸命貼ったビニール製の波板もそう。
 昨年の雪が落ちて割れてペラペラしていると、これから天候が荒れるシーズンに入ってきますので、これもまたチェックしてみてはいかがでしょうか? 
 ご自分で治すのはちょっと危険かな・・・?
 面倒だな・・・?というときは遠慮なくマルセイ住宅にご相談ください!

ポリカ製の屋根を木造に?

2023年の年始めからの冷え込み

年初からの凍結被害が結構多かったのは、先の記事にも書かせていただきました。
特に今年の落雪は雪が解けて凍り、溶けて凍りを繰り返した重くて硬い雪になって落ちてきたので危険極まりなかったね。といったお話での続きになります。

「凍った雪の塊が落ちてくる」ということに対してお客さんの中では
「雪国やから仕方ないやん。」と腹をくくってしまっている方もいれば
「なんとかしての」と問題解消に乗り出す方も居られます

どちらが良いか?はその規模や状況によって異なりますが
「本当に勘弁してほしい…」
という場合は、何かを我慢して、費用をかけて、時間を作って問題解決に向き合っていただくことも必要かなと思います。

もちろん、譲れない部分やこだわりがある場合は現状を変えるわけにはいきませんので同じ形で復旧する。ことは普通にございます。

直してもまた被害が起こる可能性

「それは建物の外に張り出したアルミ製の物干し用テラス」

これは優れもので、壁・天井(屋根)が透明なので物干しにはもってこいの商品です。なので今も尚人気がありますよ。
ただし設置をする場所によっては、軒先の雪が落ちて屋根にぶつかります。
特に今年のような雪と氷のミルフィーユ状態の塊が落ちてきたらひとたまりもないわけです。

何かを犠牲にしてでも「変える」決断

大げさなタイトルを付けてしまいましたが、
お客さんには、その落雪「頻度」や「危険性」をご理解いただき

「今まで明るかったポリカー屋根を、木造の屋根に変え、明かりは少なくなるけど安全を優先する」方をご提案させてもらいました。

結構慎重に悩まれましたが、木造の鉄板葺きの屋根に変える決断をされました。

ポリカ屋根撤去
屋根裏
木造の屋根に

アルミ製のテラス屋根はあまり雪が屋根に積もる想定はされておらず、常に雪が溶け落ちるような絶妙な勾配になっていますので、アルミの柱や梁にあまり負担はかかりません。

なので今回、木造の屋根にするについても雪がすんなりと流れ落ちる角度をつけるようにしました。もちろん雪止めは付けません。あまり雪が積もると重みでアルミの梁がたわんでガラスが割れないとも限りません。

結果としては結構背の高い物干しテラスでしたので、壁からの日差しで十分明るさが採れていて、丈夫になり、今後はポリカ屋根の落雪被害から解放されるということで喜んでいただけました。
あと意匠的にも「木の雰囲気が良い」と気に入っていただけたようです。

シロアリ被害箇所の修繕

シロアリ被害を受けた部材

畳と縁板との間を住みかとするパターンも多いです。
畳をめくると一目瞭然
フローリングの色が黒澄んで床が抜けそうなほどボロボロ。且つ全体的にフワつく

部材が被害を受けると

・ 部材の色が変色。
・ 1ミリ程度の穴がプツプツとあり、その周辺に白く粉をふく。
・ 木目に沿って空洞ができる。
・ 隅に土で固められたような筋ができている。

といった様々な症状や判断材料?が出てきます。
これらは木材だけとは限りません。
コンクリート基礎や断熱材みたいな
「食べておいしいの?」といった部材も侵食している場合もあります。

シロアリ被害箇所を修繕

薬剤散布とほぼ同時期に(シロアリも賢いので駆除する前にドンドン!ガンガン!と、工事を先に始めると家の隅に逃げてしまいます)修繕をしていきます。

脱衣室入口の敷居になります。
両方フローリングで、敷居だけ取り除くのはなかなか難しいものです。
新しい敷居を入れると扉の開け閉めが明らかにスムーズになり気持ちがいいですね

松の敷居はシロアリ大好物です。
なので敷居だけを食い散らかして全く離れた場所の松の敷居を侵食していることもあります。

玄関の下駄箱です。そんなにいつも湿気る所でも無いと思うのですが
引き戸を取ってみると、やはり好物の松の敷居を中心に床板、垂木を食べていました。
新しい敷居と床板(縁甲板)に取替え
こちらも敷居を取り替えると引き戸がスムーズに動くようになりました。

シロアリ駆除は極力思い切ってやるべき

シロアリ駆除はできるだけ広範囲に、というか思い切って床下全面に駆除されることをおすすめします。少しずつ(例えば床面積の4分の1だけ)駆除しても他の4分の3のどこかへ移動してしまう可能性が十分あります。


床下全面を駆除することで5年保証が付いてくるのも安心ですね。

シロアリ調査~駆除

シロアリ調査

「床がボロボロだ」とか「敷居がボロボロだ」とかの連絡をいただいたら
まずは下見に伺います。

そしてその原因は何なのか?をしっかり見定めます。


・ 経年劣化なのか?
・ 床下の湿気・雨漏り・給排水の漏れ?
・ シロアリ?

そして原因がシロアリと判断したら
床下調査をする日程を決めて、改めて伺います。

床がフローリングの場合は
アルミの床下点検口を新設して
床下に潜れるようにしてから調査をします

床下がつながっていないかもしれない

昔、増築をしました。という家は十中八九床下が行き来できない所がでてきます。
増築でなくてもしっかり基礎で床下が区切られている珍しいパターンもあります。

そんな時は区切られている一区切りごとに床を捲ります。
フローリングみたいに捲れない化粧の床は、アルミの点検ハッチを増設して床下に潜れるようにします。

基礎の入り隅に蟻道
束石から伸びる床束の蟻道

発見したら

シロアリの存在やかつて存在した形跡を発見したら駆除するための計画と見積りを作成し
お施主様に提出→後日了承がいただけたら→日程調整をして→駆除施工となります。

駆除開始

シロアリ駆除は基本二人ほどで施工します。
床下に潜って上画像の薬剤を噴霧したり、上画像のように柱に穴を開けて薬剤を注入することもあります。

シロアリ予防について

近頃はシロアリ被害の住宅が本当に多くなっています。
できるだけシロアリを寄せ付けない工夫をしていただきたいです。


しかし相手は生き物ですし、ヤマトシロアリや外来種のシロアリとで性質も違ったりしていて、確実な予防は難しいかもしれませんが、湿気や通気、羽虫の飛来、庭の倒木・木製杭の放置にご注意ください。

豪雨と台風と豪雪に備える

建物にとっての天敵は水

住宅でもビルでも倉庫でも、あらゆる建物を確実に蝕むものは水とか水気だと思っています。
水気が侵入し、結露し、カビを派生させ、鉄は錆び、コンクリートは爆裂を起こし、木材はシロアリが住み着き、いよいよ建物の構造が蝕まれていくことだと思っています。

もし雨漏りや結露・配管の破損などが目で見て確認できたなら、早目に屋根や壁・ベランダの防水などの手当てをしておくことで建物は随分と長持ちすることでしょう。

小屋の屋根改修

線路沿いに建つ軽量鉄骨系の小屋の屋根の貼替えをさせていただきました

車一台分くらいの車庫の屋根
上がってみるとDIYによる塩ビ系波板が貼ってあった

塩ビ系の波板は最初しばらくは柔軟性があるのですが数年で硬化し、留めてある釘の周りからバリバリ割れて、釘から解放された塩ビ波板は真夏の熱射に焼かれてグニャグニャと自由に曲がるのだと想像します。

因みに同じ樹脂波板でもポリカー波板は耐候性があるので塩ビ波板よりプラス10年ほど長もちするのだと思います。あと透明度も高いので、よく物干し場の屋根なんかには使われますね

波トタンに貼替え

そういったことからすっかり樹脂系の波板に信用をなくされたので、今回施主さんが選択されたのは「波トタン」となりました。

古い波板を捲り、防水紙、木下地
波トタンを傘釘で細かく打っていきます

古い塩ビの波板をめくると、野地板の合板が出てきました。やはりある程度風化し接着のボンドも劣化したのか?あまり上を歩くことも注意すべき状態でしたので、フエルトで防水層を作り、厚めの木桟で下地の補強をしました。

あとは順次波トタンを貼っていきます。

端口の軒となっていた部分は野地合板の劣化が著しかったので、軒の出をギリギリまでカットしました。そうすることで端口が雪等(人が登った時は特に危険)の重みで折れる心配は無くなりました。

季節がら、強い風が吹くたびに「屋根大丈夫だろうか?と心配しなくて良くなった!」と喜んでいただけました。
線路沿いの小屋ですから特に心配だったとお察しいたします。

ありがとうございました

突然の給湯器トラブル

「今朝まで動いてたのに」

2年ほど前にボイラーを入れていただいたお客さんから
「マルセイさん、浴室のリモコンは点いているし、ボイラーも使えるのに台所のリモコンが点かない。」といったトラブルの連絡がありました。

駆けつけてみると、普通にお湯も使える。
浴室リモコンも表示有り、反応有りで使えてそうです。


それで自分なりに点かない台所リモコンの線がつながっているか?
ボイラー本体側でもつながっているか?
電源を落として再度リセットしたり。
といろいろ試してみたけど、相変わらず台所リモコンだけ反応が無い状態でした。


お施主さんもそういった方面に器用な方で、
「それ、昨日一通りやってみたんだわ。でもアカンかった。」
ということで、私は同じことをもう一回一通りやっていたみたいです。

メーカーの気の効いた対応が有難い

いよいよお手上げ状態だったので、メーカーの営業担当者に電話


マルセイ「かくかくしかじか・・・で、台所リモコンだけ点かない、なので当然エラー表示を見ることもできない。」ことを説明すると。

営業「まず、本体は動いているし風呂リモコンで操作ができる。
それにエラー表示は風呂リモコンにも出ますから、エラーじゃないということですよ。

どうしてかな~。
もうね、台所リモコンだけ何らかの原因で断線しているか?

リモコン内でどうかなったか?どっちかですね」

という答えでした。
そこで営業からの提案がありました。


営業「修理依頼をするかどうかを判断する前に、とても簡単な事ですから私が案内する通りにやってみてください。」
営業「新しいリモコン線を用意して、ボイラー本体と台所リモコンを直接つないでみてください」

ということで、言われる通りにやってみると、問題無く台所リモコンが点きました。

壁内で通信線が切れている?

結果として、何らかの原因で壁の中でリモコン線が切れている。ということが分かりました。

それで新しいリモコンコードを別ルートで台所のリモコンの所へ配線し、つなげて無事にリモコンが使えるようになりました。

今回はメーカー営業さんに大変助けていただきました。
そのメーカーは長府製作所「CHOFU」さんです。
大変お世話になりました。

春になったら屋根の点検

屋根は毎日住まいを守ります

住まいの屋根は私たちが寝ていても、仕事に出ていても、旅行に出ていても、雪が降っても、炎天下でも住まいを守ってくれています。

屋根にとって一番過酷な気象状況は、突風と積雪(特に雪国は)でしょうか。
台風や竜巻による突風の時は一時的な天災ではありますが、屋根材がずれたり浮いたりしていないか?を確認しましょう。

また、冬が過ぎて雪が溶けて無くなったら、屋根が傷んでいないか?屋根材が割れていないか?ズレていないか?特に棟(屋根の頂部)の瓦や板金がズレていないか?を確認した方が良いと思います。

防水層があるうちに早目の手当てを

近頃の家の屋根は屋根葺き材に関わらず、防水紙が一面に敷いてありますので、少しのひび割れや穴では室内まで雨漏りすることは少ないかもしれませんが、逆にそれが災いして屋根に穴があることに気が付かず、被害が甚大になってしまうこともあります。

また、金属屋根は塗装が命と言っても過言ではないくらい塗装が劣化したり剥げたりすると瞬く間に鉄板が錆びてしまいます。全体的に錆が出ていると、大したこと無いように感じてしまいますが、間違いなく劣化は進行します。

瓦やコロニアルの屋根には時おり、苔が繁殖しているケースも散見されますが、この苔も見つけたら除去や洗浄するなりで採ってしまうことをお勧めします。苔の根が屋根材を侵食し、挙句に凍結と共にひび割れてしまうなどの原因になりかねないです。

なので何か屋根に負担となる事象が起きる度に確認をした方が良いと思われます。

瓦の干割れ
瓦も長くなると水を吸い凍結でひ割れ
瓦の捻じれ
経年のため瓦が捻じれ隙間が大きい

アコーディオンカーテンで間仕切り

仕切れば個室になる

とある施設の広い一室を間仕切ることで視線を遮り個室として使用したい。
とのご要望でした。

アコーディオンを選択する時

カーテンでは風でヒラヒラするし、引き戸だと開けても開口が半分になってしまったり、小さい子が手を詰める心配がある。
アコーディオンカーテンだとある程度しっかり仕切ることができるし、全開にすれば部屋がワンルームのように一体感がでる。

梁を入れる?

アコーディオンの巾は壁から壁まで約2.2m。
アコーディオンカーテンは両面シート貼りのため案外重いです。
それをアルミレールたった1本で吊るわけにはいかないので
レールを吊る何かが必要です。

天井から金具でレールを吊る方法も思ったのですが

小さいお子様が引っ張るかもしれない」

というお話を聞きましたので、吊り金具で天井が壊れてもこまるので
杉の梁を入れることで天井とは縁を切り、
柱で重さを受けるご提案をしました。

前日に木材を加工し鉋で表面を超仕上げ、
当日の設置は木材に手垢止めの塗装をしたりで半日ほどで完了しました。

雪がさんさんと降る寒い日でしたが、施設内の暖かい所で作業をさせていただきました。

施設の皆様もコロナ禍で大変ですが頑張ってください。
大変お世話になりありがとうございました。

2階の廊下床に新しい床板を重ねて貼る ②

前回からの続きが少し遅くなってしまいましたが、2階の廊下床を綺麗にする。というテーマで筆を執っている次第です。詳しくは前回の「2階の廊下床に新しい床板を重ねて貼る」(←クリックすればそのページに飛ぶ予定です)をみていただければ

~ 決断 ~

結論から申しますと、フロアータイルを貼ることになったのですが、その理由は

  1. 厚みがあまり出ないので階段の最上段で極端な段差がつかない。安全。
  2. 現在の床板がしっかりとした素材であること。強い
  3. 現在の床板をめくって排出し処分するといった解体・処分費がかからない。経済的
  4. 2階の床をめくらないから工事中も歩ける。安心
  5. 上記を全てひっくるめて工期が短くて済む。

といったことでフロアータイルに決まりました。

フロアータイルは厚さが2.5㎜~3.0㎜と薄く種類が豊富・表面が丈夫・水に強い

~ 下処理 ~

新築と違い、リフォームの場合は床の状態を確認して極力理想的な下地になるよう処理をしていきます。その理想的な状態とは?

  • しっかりした盤面であること(合板やコンクリート)
  • その板やコンクリートがしっかり乾燥していること
  • 表面が剥げたり汚れたりチリがないこと
  • 表面が平滑であること(凸凹があるとボンドが付かない)
  • 木製の板の場合、しっかりと根太に止め付け動かないこと
細かく釘を打ち付け下地の板が動かなくする
電気カンナと手鉋で表面を削り平滑な下地作り

~ 仕上げ貼り ~

下地ができればひたすら貼っていきます。段取り8分と言いますが、下地処理で結構時間を要します。

幅が15cm×長さ90cmのフロアータイルを千鳥貼り(一定のパターンでずらして貼る方法)
問題の階段とのつなぎ部分もたった3㎜しか段差が付かないのでつまずくことなく上がり降りできると思います。アルミへの字で納め
フロアータイルは貼方向を変えるべき所も突き合わせるのがとても楽です。

 フロアータイルはゴム系の基材に木目や石・鉄板・タイルといった色んな柄をプリントした床材ですので、部屋の雰囲気に合わせて選択のパターンが無数にあって、こだわる方にはとことんこだわることができる素材だと思います。

 ただ、ゴム系の基材なので接着剤とも相まって、最初のうちはすこーしニオイが気になる(特に暑い時期)ので、使用するにあたり確認してもらうようにしています。

 今回は2階の床の重ね貼りのうちのひとパターン、「フロアータイルという選択」をご紹介しました。建築は床ひとつとっても色んなパターンがあります。しかし、その場の状況や状態、ご希望、劣化度を考慮するとかなり資材の選択肢は絞られていきますので、そういった提案力も大切です。