メンテナンスの良い外壁材なんだけど・・・
建物の外壁材にはいろんな物がありますが
その中でも角波鋼板(角波トタン)は昔から住宅や社屋・店舗・倉庫と多くの建物に利用されいます。
この角波トタンは釘を正面の溝(凹んだ筋)の所に打つので、よく見ると釘の頭は見えています。(釘が見えないように留める工法もあります)
なので貼りやすく、後から部分的に張り替えたりする、メンテナンスのし易い外壁材として重宝しているんです。
部分貼替えの一例ですが上の写真の通り色が変わっているのは張り替えた部分になります。
角波トタンは鉄板ですので当然、凹んだり傷ついたりします。その時に一枚だけ替えられるのは便利ですよ。
写真のように古いものと新しい物では同じ色番でも変わってしまいますが、このように傷ついたり凹んだりして痛んだ部分を1枚だけ張り替えることができる外壁材です。
角波トタンの釘が浮いてくる
ところがこの角波トタン。
釘がポコポコと浮いているのを見たことはありませんか?
その程度に差はありますが、釘が浮いていることは頻繁に起こること。と認識しておいた方が良いと思います。
職人さんの腕の良し悪しではないですからご安心くださいね。
なぜ釘だけ浮いてくるのか?の理由もいろいろあると思いますが
その① 下地の木材(木桟)が乾燥し、釘穴が広がって抜けやすくなる。
その② 鉄板に響く微妙な振動が釘抜き作用を引き起こす。
その③ 日当たりの加減で角波トタン自体が伸縮し、釘を上下左右にこじる。
これらが作用して時間をかけて浮いてくるのだと思います。
ただ、これらの作用が起こるまでに鉄板釘が錆びて下地と一体化してたり、たまたま硬い木の部分に刺さっていたりすると頑強に止まっていることも考えられます。
釘の浮いた外壁に外力が加わると剥がれる可能性も
こうやって釘が浮いてしまったところへ、強い風や地震の揺れ等が起こると、次は外壁自体が浮いてくる場合があります。
画像を見ていただくと窓開口の左側に2本の黒い縦筋がありますが、これが角波トタンが剥がれて浮いている状態。
これはまだ剥がれているだけで、捲れているわけではないので無傷の状態です。
捲れてしまうとこの角波トタンはたちまち風に煽られ折れてしまうか、完全に剥がれて落ちるか倒れるか飛んでしまうか?でそのまま復元は難しくなり、被害はおおきくなってしまうことでしょう。
最悪の事態を懸念した依頼者様から
「2階の壁ではしごもかからんけど、何とかならんかの?」と相談をいただきました。
足場をするかしないか?しないでできるのか?
結論を言ってしまうと、この時は
>> 足場を組まず、スカイマスターで高い所まで上げてもらって壁全体を増し止めしました。増し止めはトタン釘に加えてステンレスのネジを使用しました。<<
このスカイマスターを使うには、建物の際まで重機が寄せれるか?や、金額・工事期間などの条件をしっかり検討して判断する必要があります。「施工面積や付随する工事のこと考えると、やっぱ足場組んだ方が良かったわ~」とならないように気を付けたいですね。
外壁その他をチェックしてみては?
今回のご依頼いただいたケースは、外から見ても明らかに壁が浮いて隙間が見えていたのでタイミングよくたいおうできましたが、ほとんど多くは釘が浮いているだけで、一目見ただけでは分かりづらいでしょうね。
壁材を押してみたら実は釘の頭が数ミリ浮いているという分かりづらい状態がほとんどだと思いますので、注意してチェックしてみてください。
また、壁だけではなく。
お父さんが日曜大工で一生懸命貼ったビニール製の波板もそう。
昨年の雪が落ちて割れてペラペラしていると、これから天候が荒れるシーズンに入ってきますので、これもまたチェックしてみてはいかがでしょうか?
ご自分で治すのはちょっと危険かな・・・?
面倒だな・・・?というときは遠慮なくマルセイ住宅にご相談ください!